栄養学ではタンパク質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、水を7大栄養素と呼んでいますが8番目にファィトケミカル(植物に存在する化学物質)、そして、9番目の栄養素が「酵素」と言われるほど人間の体にとって大事な栄養素となり注目されています。
注目されていることもあり、多くの酵素ドリンクと謳われている商品を目にしますが、栄養学では酵素を口から飲むと、分解されるわけで、その酵素の効能が得られるという科学的根拠はどこにも存在しないのです。
そこで、今回は酵素の働きや酵素を効果的に働かせる方法についてご紹介したいと思います。
酵素とは
ヒトを含む生物が、摂取した食べ物を消化・吸収・代謝したり、体の中で起こるほとんどの化学反応には、酵素がなくてはなりません。そんな酵素はお大きく二つに分類することができます。
消化酵素
「消化酵素」は食物に含まれる三大栄養素(炭水化物・たんぱく質・脂肪)を、補酵素の協力のもと腸壁から吸収できるように小さな分子まで切り分ける作業をします。
代謝酵素
「代謝酵素」は腸壁で吸収された栄養分子をエネルギーに変える働きをし、人間の生命活動のありとあらゆる作業に関与します。
さらに細かく分けるとヒトの体内には、約5,000種類もの酵素があると言われています。酵素は、それぞれある特定の反応でしが働くことがないのです。例えば、たんぱく質を分解する酵素は、たんぱく質を分解する働きしかないため、糖質や脂質を分解することができません。そのため、糖質を分解をするときは糖質を分解する働きがある酵素が使われ、脂質を分解するときは脂質を分解する働きがある酵素が使われます。
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酵素の特徴
ほとんどの酵素の主要な構成要素はたんぱく質です。また、酵素は限られた環境条件の下でしか、働かないという性質があり、これが酵素ドリンクなどから酵素を摂取しても効果がない理由です。
酵素ドリンクなどで口から摂取した酵素は胃に運ばれます。胃の中は強酸性。食酢より酸性度は強く、栄養素はばらばらに。さらに、胃液に含まれるペプシンという強力な消化酵素が、たんぱく質を細切れにし、そして、小腸でアミノ酸にし吸収されるのです。
先ほど、説明したように酵素は限られた環境条件のもとでしか、働かなく、消化器官を通過する過程で酵素ドリンクはアミノ酸までに分解されます。(タンパク質は20種類のアミノ酸からできています。)一度、アミノ酸まで分解された酵素が体内でまた酵素に再合成して働くことというのは現時点の科学ではありえないのです。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
口から摂取した酵素は現時点の科学では効果が認められているものはありません。そのため、大事なのでは酵素を節約していくことです。加工食品や生の食品などは分解する過程で多くの栄養素が使われてしまいます。そのため、加工食品、生の食品の摂取を控えることができれば栄養素は節約することができるため、いろいろな食品を分解したりすることができます。サプリメントなどに頼る前にまずは自分の食事を見直すことから始めるといいでしょう。

サンタ

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